
栄養を摂りたい!って栄養ってなんだっけ?
体重が減っていく。栄養が足りていないから?
食事は全部プロテインにしたら生きていけるでしょ。
今回の記事はそんな悩みを抱えた方に向けた内容です。
「 栄養が不足しているからどうにかしなきゃな 」
「 食生活が偏っているから栄養がないかも 」
そんな言葉を一度は聞いたことがありますか?
私は1日好きなだけ食べていたときに「栄養不足だったわ」と言っていました。
でも実際は意味がわからないままその言葉を使っていました。
栄養が不足するというのはどういうことでしょう。
今回の記事のまとめは
栄養不足を改善しよう。五大栄養素とは糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル
低栄養の診断は血清アルブミン値、BMI、体重減少率
太っている人も低栄養の可能性あり
太りたいなら糖質と脂質を多めに摂る
プロテインで栄養不足を改善しよう
解説します。

私は薬剤師になるまで栄養なんて全くわかりませんでした、、、
初心者向けでプロテインについてまとめています⇩
栄養不足を改善しよう。五大栄養素とは糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル

栄養不足ってなに?
「栄養不足を改善しましょう」
そんな言葉を投げかけられても何をどうしたらいいのかわかりません。
日本は食事に恵まれた国です。
食事がとれなくて亡くなる可能性がほぼありません。
しかし、老若男女で血液検査を見てみると栄養不足を指摘される人が数多くいます。
栄養不足が多くなると精神的な病気を患いやすいです。
こちらのグラフをご覧ください。

こちらのグラフは1年間に医療機関に精神疾患によって受診した患者の疾病別内訳です。
オーソモレキュラー療法に詳しい精神科医の藤川徳美先生より日本の質的栄養不足が指摘されています。
分子レベルで最適な量の栄養素を投与して病気の治療・予防を医学する
出典:オーソモレキュラー医学会
オーソモレキュラー療法は、体に十分な栄養をおぎなうことを通して健康を維持する療法のことを言います
では、栄養とはどのようなことをいうのでしょう。

分かりやすく説明します
栄養とは
体外から摂取した「栄養素」を原料として、消化、吸収、さらに代謝することにより、生命を維持し、成長に必要な成分がつくるといった一連の流れのことを言います。
出典:TANITA
栄養素を原料として身体に必要なエネルギーを作り出す流れが栄養です。
栄養不足とは栄養素不足とも言い換えることができます。
さて、栄養素とはどんなことをいうのでしょうか。
エネルギー源になる栄養素として、糖質、脂質、タンパク質があり、これらとビタミン、ミネラルをたして5大栄養素といいます。
それぞれを説明します。
糖質

お菓子の糖質を調べるときにパッケージの裏に炭水化物と表現されています。

チョコあ~んぱんからパッケージ裏を見てみましょう。
炭水化物の中に糖質と食物繊維があります。
食物繊維とはヒトの消化酵素で分解されない食べ物のなかの難消化性成分であり、お腹の善玉菌を増やし腸内細菌のバランスを整えるなどをします。
食物繊維はヒトでは分解できずエネルギーになりません。
糖質は最もエネルギーとして使われやすく、主な役割は脳、神経組織、赤血球、腎尿細管、酸素不足の骨格筋など、ブドウ糖しかエネルギー源として利用できない組織にブドウ糖を供給することです。

白米、うどん、そば、パンとかホントおいしいです
脂質
脂質は脂肪酸、中性脂肪、リン脂質、糖脂質およびステロール類(コレステロールなど)に分かれます。
脂質は細胞膜の主要な構成成分で、脂溶性ビタミン(A,D,E,K)など油に溶ける成分の吸収を助けます。
脂質の重要な成分としてコレステロールがあります。
コレステロールは性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどのステロイドホルモンになったり、ビタミンDになったりします。
脂質の中でもn─6系脂肪酸と n─3系脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれます。
必須脂肪酸は体内で合成できず欠乏すると皮膚炎などが起こります。
糖質とタンパク質に比べて1gあたりのエネルギーが2倍以上あります。
豊富なエネルギーからヒトは優先的に脂質を蓄えようとする働きがあると考えられます。

脂質はとらなければ肌や髪の乾燥にも繋がります
タンパク質
タンパク質とは20種類のアミノ酸が固まってできたものです。
タンパク質は他の栄養素から体で作ることができず、必ず食事から食べなければならない必須栄養素と言えます。
タンパク質の機能は体を作るにあたって2番目に多い構成成分です。
そのためタンパク質は様々な部位で使われています。
・皮膚や髪の毛、筋肉を作るとき
・酵素やホルモンとして体の変化を調節
・ヘモグロビンやアルブミンなど、体を作る物質を運ぶためのものに関与
・神経の伝達するものやビタミンなどの体を維持するためのものになる
など、多くの場面で使われています。

タンパク質は栄養に欠かせないものです
ビタミン、ミネラル
ビタミンとはエネルギー源や体をつくる成分ではありませんが、ヒトが成長し健康を維持する働きをしています。
ビタミンは機械の潤滑油のように体のあちこちで補助をしてそれぞれがうまく働けるようにしています。
ビタミンは脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分かれます。
脂溶性ビタミンとは油に溶けるビタミンのことをいい、ビタミンA,D,E,Kをいいます。
水溶性ビタミンとは水に溶けるビタミンのことをいい、ビタミンB郡(ナイアシン、葉酸、パントシン酸を含む)、Cをいいます。
ミネラルとは生体を構成する酸素、炭素、水素、窒素以外のものをいい、無機質とも呼びます。
ミネラルは血液や骨などのように体を作るものではなく、体の機能を維持したり調節したりするのに重要な役割を持ちます。
体から作ることができないミネラルを必須ミネラルといい、食べ物などから摂取しなければなりません。
必須ミネラルは16種類あります。

五大栄養素としてビタミンとミネラルを説明しました。
しかし、これらはエネルギーを生み出す糖質、脂質、タンパク質とは違い、エネルギーを生み出しません。
医学では低栄養状態ではカロリーとタンパク質不足から診断を行います。
低栄養は通常、主にカロリーの不足(全般的な食物摂取不足)またはタンパク質の不足と考えられています。ビタミンの不足とミネラルの不足は、通常は別の病気と考えられています。
出典:MSDマニュアル
かといってビタミンやミネラルが不足すると、正しく体を動かすことができません。
ビタミンやミネラルは体に必要な分は食べなければなりません。

私は一日必要なビタミン、ミネラルをサプリメントで補充しています
低栄養の診断はタンパク質不足、BMIの低値

「食事が偏るとすぐに栄養不足になるの?」
食事が偏って食べていても栄養が問題ないヒトもいます。
どうして大丈夫なのでしょうか。
栄養が問題ないということはタンパク質が十分に摂れているからです。
理由を解説します。
栄養状態を調べる方法を書きます。
体の栄養が足りていないことを低栄養と呼びます。
低栄養状態を診断するにあたっていくつか方法があります。
1つ目として GLIM criteria です。
2018年9月に世界規模での低栄養の診断基準 GLIM criteria が発表されました。
GLIM criteriaは日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)を含む世界国の PEN society( Parenteral and Enteral Nutrition、静脈経腸栄養関連学会)の代表者が、会議を通して初めて世界規模での低栄養の診断基準です。
GLIM criteriaによると3種類が低栄養の診断に用いられます。
・意図しない体重減少
・低BMI
・筋肉量減少
です。
BMIは、「Body Mass Index」の略で、カラダの大きさを表す指数です。
体重(キログラム)を身長(メートル)の二乗で割った値です。計算機で計算する場合には、下記の方法で計算をお願いいたします。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
また、疾病率が最も少ない、理想的なBMI値は「22」とされています。
BMIの判定表もあわせて掲載いたしますので、ご参考になさってください。
出典:TANITA

栄養不足の診断としてもちいられるものの2つ目として血液検査です。
血液検査による診断
血液検査項目 | 役割 | 基準値より低い理由 |
---|---|---|
血清アルブミン(Alb) | 血液中のタンパク質水を保つ、栄養を運ぶ | タンパク質不足 |
コリンエステラーゼ(ChE) | 肝臓で作られる酵素一部分解する働き | タンパク質・エネルギー低栄養状態で低下 |
ヘモグロビン(Hb) | 赤血球のタンパク質酸素を全身に運ぶ | ビタミン欠乏・鉄欠乏性貧血のチェック |
総リンパ球数(TLC) | 免疫に関与する特有のタンパク質を作る | 栄養状態と相関して増減する |
酵素はタンパク質でできています。
栄養状態を調べる血液検査の項目のすべてがタンパク質を使っています。
これらのことから低栄養状態とはタンパク質不足と体重(BMI)が低下することを言います。
体重減少やBMI低下の例

例として、年齢30歳、身長160cmのヒトなら
体重減少率が過去6ヶ月以内なら5%以上なら低栄養の一因です。
体重が60kgの人が6ヶ月以内に3kg減少することをいいます。
体重60kgの場合は、BMIが60(kg)÷1.6(m)÷1.6(m)=23.4(kg/㎡)です。
標準体重です。
低栄養の国際基準GLIM criteria で低栄養と呼ばれる一因はBMIが20未満です。
体重50kgの場合は、BMIが60(kg)÷1.6(m)÷1.6(m)=19.5(kg/㎡)です。
BMIが19.5なのでBMIは20未満のため低BMIと言えます。
太っている人も低栄養の可能性あり

「私は体重が大きいため、栄養はたくさん摂れています」
そう思う方も多いでしょう。
しかし、低栄養の診断基準はタンパク質不足と体重減少やBMIです。
体重やBMIが十分にあっても、タンパク質を摂っていないと低栄養となります。
実際、私の経験として体つきが大きい患者の血液検査でアルブミンが低い方はいました。
アルブミンが低いと栄養不足と診断されます。
本人はとても驚いていました。
太る原因の一つは糖質です。
糖質は炭水化物の一つです。
炭水化物を大量にとるとインスリンが出てきます。
インスリンは貯蓄ホルモンと呼ばれ、身体の糖の代謝を調節する働きがあります。
インスリンが働くことで血液中のブドウ糖は細胞へ吸収されエネルギーとして利用されます。
インスリンはエネルギーを貯蓄する働きがあります。
余ったブドウ糖は肝臓へ運ばれグリコーゲンとなったり、中性脂肪に合成したりして身体に蓄えられます。
太っている人ほど炭水化物をたくさん摂っています。
おかずは少なく白米が1kgあったり、ラーメンやうどん、そばの回数が多かったり、朝は菓子パンを2-3個毎日食べたりと炭水化物が多いものを中心に生活をしています。
するとタンパク質を摂っていないため、体重は大きくなっても血液検査ではアルブミンが低くなって栄養不足と診断されます。
タンパク質を摂って炭水化物を減らしましょう。

お腹が出てるのに筋肉がないってのはよくあることです
太りたいなら糖質と脂質を多めに摂る

「たくさん食べても痩せるから大変」
痩せている友達に痩せるコツを聞くとこうした返答がくる人がいます。
私は食べるとすぐに太る体質なので羨ましいです。
食べても痩せる体質の人はハードゲイナーと呼ばれます。
ハードゲイナーとは本来「食べている割に筋肉がつきにくい体質」のことを指すボディビル業界の用語です。
引用:VALX
ハードゲイナーは日常生活で無駄にエネルギーを使ってしまい、筋肉に栄養を持っていくことができません。
一日に使うエネルギーが凄まじいため、食べても食べても身体に脂肪がつきません。
脂肪がつかないどころか筋肉を分解してまで一日の使ったエネルギーを補給するぐらい痩せてしまいます。
ハードゲイナーが体重を大きくするにはカロリーが必要です。
私のおすすめはタンパク質を摂ることはもちろんのこと、糖質と脂質を十分に摂ることです。
「痩せの大食い」という言葉があります。
通常の人よりもたくさん食べているためそれ以上食べることが難しい人もいます。
それならば糖質のマルトデキストリンが入っているサプリメントを飲むことをおすすめします。
マルトデキストリンはでんぷんを加水分解し精製したグルコース(ブドウ糖)の名称です。
例えば、ALPRON ウェイトアップ プロテインならマルトデキストリンが配合されたプロテインなので糖質とタンパク質を同時に摂れます。
こちらの商品は糖質の補充として1食なら約21g配合されているためカロリー摂取には良いです。
しかし、タンパク質は1食6gと少ないため、タンパク質の摂取としてはおすすめできません。
それなら普通のプロテインであるALPRON WPC プロテインにVALX CARBO POWDER カーボパウダーを投入して飲むほうが良いでしょう。
VALX CARBO POWDER カーボパウダーは糖質のみですが、1食34gと比較的多くマルトデキストリンが入っています。
他に通常の食事にプラスする脂質としてMCTオイルがおすすめです。
中鎖脂肪酸100%の油のことをMCT(Medium Chain Triglyceride)といいます。
中鎖脂肪酸の良いところは分解が早く一般的な油と比べて約4倍早くエネルギーとなります。
更に糖質、タンパク質は1gが4kcal摂ることができますが、脂質は1gにつき9kcal摂ることができます。
脂質は糖質やタンパク質の1/2の量でだいたい同じkcalになります。
つまり、糖質やタンパク質ではお腹いっぱいになる量を脂質で摂ることで倍のkcalを摂ることができます。
今までの食事以上にエネルギーを摂るためにはマルトデキストリンやMCTオイルを摂りましょう。

食べるとすぐ太る私にとっては羨ましい体質です
プロテインで栄養不足を改善しよう

栄養とはなにか、栄養が不足するとはなにかを解説しました。
医療では栄養不足とは血液検査やBMI、体重減少率から判断をします。
血液検査ではタンパク質不足がおおきく影響します。
今回の記事のまとめは
栄養不足を改善しよう。五大栄養素とは糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル
低栄養の診断は血清アルブミン値、BMI、体重減少率
太っている人も低栄養の可能性あり
太りたいなら糖質と脂質を多めに摂る
という内容でした。
タンパク質を十分にとるには食事からではお腹いっぱいになってしんどいです。
それならばプロテインを飲んだほうがラクに1日必要なタンパク質を摂れます。
プロテインを食事の一つにとりいれましょう。

私は朝と夕に飲んでます
タンパク質が不足すると肌や髪にも影響が出てきます。
肌や髪の毛について解説しています⇩
プロテインを知ることで効果的に飲むことができます。体には必要なタンパク質を常に補充することが筋肉、髪の毛、肌に良い状態にするためのコツですよ!
≫【初心者向け】プロテインの始め方と疑問について徹底解説!【質問9選】
以上!おわり!
参考:TANITA